【こうして私は理解しました!】防衛装備庁の組織を解説!

防衛装備庁
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 今回の記事では、防衛省の外局である”防衛装備庁”について解説していきます!
 防衛装備庁の部署を民間企業の組織に置き換えて、イメージしやすくしてみました
 なお、部署ごとの詳細は、今後も逐次更新をしていきたいと思います

防衛装備庁とは
ー装備品開発の司令塔ー

 「防衛装備庁」とは、防衛省の組織図で赤枠の部分になります

 【防衛省HP:わが国の防衛組織より引用後、筆者により加工】
 

 防衛装備庁には、大きく下記の7つの部署があります

 「長官官房」
 「装備政策部」
 「プロジェクト管理部」
 「技術戦略部」
 「調達管理部」
 「調達事業部」
 「研究所・試験場など」

 各部署の詳細を表したのが下記の組織図です

 【防衛装備庁HP:組織より引用】
 

防衛装備庁の7部署について

 防衛装備庁は装備品の開発、生産、維持整備を目的に設置されている組織のため、内部部局よりはイメージしやすいかと思います
 ちなみに、私は以下のように読み替えて考えています

 長官官房 :総務部、人事部
 
 装備政策部:海外事業部、情報管理部

 プロジェクト管理部:プロジェクト管理部

 技術戦略部:研究企画部、知的財産部

 調達管理部:財務・経理部

 調達事業部:調達部

 このように民間の部署に置き換えると、各部の課題に則したソリューションの提案が見えてきます
 詳しい方にとっては異論があると思いますので、その場合はコメントを残していただけると幸いです

 次の章からは、各部の特徴をそれぞれ解説していきます

長官官房とは
ー装備庁における司令塔ー

 まずは、長官官房について
 この名前は防衛省の大臣官房と同じく、民間では聞き慣れない組織名だと思います

 長官官房とは、○○庁と名前がつく、官庁に必ず設置されている組織です
 そのため、大臣官房と同じような考え方になります

 なお、長官官房には防衛省の大臣官房のような「課」が存在しておりません
 なので、防衛省大臣官房と異なり、提案ニーズがあまりない部署になるかと思います

装備政策部とは
-装備政策立案の司令塔-

 装備政策部はその名の通り装備政策の立案を行い、国内の企業や諸外国との技術協力を担う部署です
 下記を見ていただくと業務内容の概要が見えてくるかと思います

 装 備 政 策 課 :経営企画部企画室
 国 際 装 備 課 :グローバル担当室
 装備保全管理官:情報セキュリティ室
 
 なお、この部署に対して提案できる商材は特殊なものが多いかと思います
 例えば、防衛産業に対するセキュリティ保全業務や海外出張のための旅券手配等が考えられます

プロジェクト管理部とは
-装備開発の司令塔-

 プロジェクト管理部は、装備品の
「構想」⇒「研究・開発」⇒「量産・配備」⇒
「運用・維持」⇒「廃棄」という
一連のサイクルを管理している部署になります
 ここでは、プロジェクト化した装備品の構想から廃棄までのライフサイクルを管理しています

 また、プロジェクトの管理担当官と装備技術を担当官するは、「陸上」「海上」「航空」と3つのカテゴリーごとに分かれており、それぞれに異なる担当者がいます
 また、事業として重要なプロジェクトについては、下記の事業ごとに担当官がいます

 「誘導武器・統合武器担当」
 「宇宙・地上装備担当」
 「艦船担当」
 「航空機担当」

 このように重要な業務を遂行する中心的な部署が、”プロジェクト管理部”となります
 そのため、プロジェクトの管理からプロジェクトを遂行する上での課題に対する商材であれば、提案できる幅が広い窓口であると考えられます

技術戦略部とは
-研究開発の司令塔-

 技術戦略部の主な業務は、研究開発に関する企画立案であり、イメージしやすいと思います

 技 術 戦 略 課:研究開発企画室

 なお、その他に下記のような役職があります

 「革新技術戦略官」
 「技術計画官」
 「技術振興官」
 「技術連携推進官」

 また、業務として、”外部への基礎研究の委託”があるため、研究所など基礎研究を実施している民間企業にとっては、業務を受託できる可能性が高い部署だと考えられます

 

調達管理部とは
-調達制度の司令塔-

 調達管理部の業務は、装備品を調達する際の制度や政策を立案することです
 そのため、上述した部署が実施したい内容をどのような形で調達するかを立案する部署となり、縁の下の力持ちのような存在です
 民間企業で例えるならば、やはり下記の部署になるかと思います

 調 達 企 画 課:調達部
 
 なお、その他に下記のような役職があります

 「原価管理官」
 「企業調査官」

 この部署への提案は、原価管理や調達におけるサービスや業務改善の施策にニーズがあるのでないかと個人的には思います

調達事業部とは
-調達実務の遂行-

 次に、調達事業部ですが、こちらは調達実務を行う部署となるため、主に業者との契約関係を行う部署になります
 上述の調達管理部との関連性が高く、「案件ごとの予算価格の算定」「契約の締結」など入札を行う上での入口から出口までの業務を行う部署と言えます

 この部署への提案できる内容は調達管理部同様、業務改善関連の提案にニーズがあると思います

研究所・試験場
ー研究開発の実行部隊ー

 最後に、研究所と試験場についてです
 防衛装備庁は独自に研究所と試験場を所有しており、そこでも研究開発をしています
 防衛装備庁が所有している研究所・実験場は下記の通りです

 陸上装備研究所
 艦艇装備研究所
 航空装備研究所
 次世代装備研究所
 
 千歳実験場
 下北実験場
 岐阜試験場

 上記の様に多くの研究所、試験場を所有してます
 各研究所・試験場の特色については別記事にてまとめたいと思いますので、ここではカテゴリーごとに研究所と試験場を所有している部分までの紹介にとどめます
 

まとめ

 さて、この記事では”防衛装備庁”の”組織や業務内容を簡単に見てきましたが、非常に広範な組織であり、多種多様な業務を行っているのがわかると思います
 かつ、多くの企業にとって、様々な提案の可能性を秘めた魅力的な組織です

 なお、各部署の詳細は、今後別記事で解説していきます

 ーENDー