今回の記事では、防衛省の組織である「内部部局」について解説していきます!
内部部局の各局を民間企業の組織に置き換えて、業務内容をイメージしやすくしてみました
なお、各局ごとの詳細は、今後も逐次更新をしていきたいと思います
内部部局とは
ー防衛政策の中枢組織ー
「内部部局」とは、防衛省の組織図でいうと赤枠の部分になります

【防衛省HP:わが国の防衛組織より引用後、筆者により加工】
内部部局には、「大臣官房」「防衛政策局」「整備計画局」「人事教育局」「地方協力局」
という5つの局があり、各局の詳細を表したのが下記の組織図です
ちなみに内部部局のことは、略して”内局(ないきょく)”と呼ばれます
”ナイキョク”という言葉を聞いたら、「あ~内部部局のことね!」と思ってください

【防衛省HP:内部部局の組織図より引用】
内部部局で勤務されている方は、”背広組”と呼ばれる事務官の方が多い印象です
ちなみに自衛官の方は”制服組”と呼ばれます
内部部局の5局について
部局名だけでは業務内容が分かりづらいので、私は民間の部署に置き換えてイメージしています
私は以下のように置き換えて考えています
大 臣 官 房:経営企画部・総務部・財務部・広報部
防衛政策局:海外事業部
整備計画局:情報システム部
人事教育局:人事部
地方協力局:営業統括部
このように民間の部署に置き換えると、各局の課題に則したソリューションの提案が見えてきます
詳しい方にとっては異論があると思いますので、コメントを残していただけると幸いです
次の章からは、各局の特徴をそれぞれ解説していきます
大臣官房とは
ー各省設置必須の司令塔ー
まずは、大臣官房について
民間では聞いたことがない組織名だと思います
内閣官房とは、○○省と名前がつく、官庁に必ず設置されている組織です
そのため、内閣官房の業務も他の省と同じようになります
Wikipediaの情報を見ると、「国会との連絡に関すること」「広報に関すること」
「会計の監査に関すること」など多様な業務が羅列しています
そのため、大臣官房に対して提案できる商材やサービスは、非常に幅広いです
防衛省の大臣官房の主な業務は、職員の人事、業務の総合調整や広報などです
配下には6つの課があります
秘 書 課:人事室
文 書 課:総務室
企画評価課:事業評価室
広 報 課:広報室
会 計 課:財務・経理室
監 査 課:内部監査室
上記の通り、総務関連、広報関連や財務関連の商材を提案できることが分かります
防衛政策局とは
-諸外国との交渉集団-
防衛政策局はその名の通り防衛政策の立案を行い、他国との防衛交流や情報収集も担う局です
下記を見ていただくと業務内容がなんとなく見えてくるかと思います
防 衛 政 策 課 :経営企画室
戦 略 企 画 課 :事業企画室
日米防衛協力課:米国担当室
国 際 政 策 課 :グローバル担当室
運 用 政 策 課 :法務室
調 査 課 :市場調査室
訓 練 課 :研修企画室
なお、この部局に対して提案できる商材は特殊なものが多いかと思います
例えば、コンサルティング業務などの調査案件、海外出張のための旅券手配業務などが考えられます
整備計画局
-自衛隊のインフラ整備を企画-
整備計画局は、自衛隊の施設の建設工事や、情報システムの整備にかかわる局です
防衛計画課:経営企画室
情報通信課:情報システム課
施設計画課:事業企画室
私は上記の様にイメージしました
この中では”情報通信課”が民間でいう情報システム関連の部署に相当するので、ITベンダーなどの方々はこの部署に商材を提案することは可能かと思います
人事教育局
-自衛隊員を支える制度を企画-
次に、人事教育局ですが、主な業務は自衛官等の人事・福利厚生や教育などです
こちらはイメージしやすいかと思います
人事計画・補任課:人事課
給 与 課:人事課
人材育成課:人材開発課
厚 生 課:福利厚生課
防衛省・自衛隊に勤務している人数は非常に多いので、人事関連の商材やソリューションを持っている企業の営業マンにとっては、非常に魅力的なターゲットになるかと思います
地方協力局
-国内の活動を支える司令塔-
地方協力局の主な業務は、自衛隊の政策・活動を自治体や住民に理解・協力してもらうための施策を立案しています
なお、地方協力局の業務は、出先機関である”地方防衛局”と密に関連しています
地方協力企画課:営業管理課
地 方 調 整 課 :渉外課
周辺環境整備課:総務課
防 音 対 策 課 :CSR課
補 償 課 :法務課
施 設 管 理 課 :調達課
提 供 施 設 課 :調達課
労 務 管 理 課 :採用課
例えば”防音対策課”に対しては、基地周辺の住民への配慮が必要になるため、防音設備の提案などができると思います
まとめ
さて、この記事では防衛省の”内部部局”の組織や業務内容を簡単に見てきましたが、非常に広範な組織であり、多種多様な業務を行っているのがわかると思います
多くのBtoB企業にとって、様々な提案の可能性を秘めた魅力的な組織です
なお、内部部局の各局についての詳細は、今後別記事で解説していきます
ーENDー